できない原因すらわからないのが国語
国語というのは他教科と違い、つかみどころがないような性質があるので、できない原因がわからないという受験生が多いです。他教科ならできなければ勉強不足の自覚も出てくるものですが、国語の場合は勉強していてもできるようにならないので、国語のできない原因といっても悩んでしまいます。他教科と比べると非常に厄介だと思います。
どうして国語ができないのか?苦手にする原因
あらゆる事象には必ず原因があります。これは受験に限ったことではありません。今結果として起きている「国語ができない」という事実には、原因が間違いなくあるのです。
やってはいけないことは、「原因に目を向けない」ことです。
原因を見つめることができれば、克服するためのアイデアは見えてきます。
最短で国語を克服するために、「どうして国語ができないのか」について考えていきましょう。

- 長文読解を技術として捉えていない!
- 読む力をつける努力をしていない!
- カンやフィーリングで答えている!
- 語彙の勉強しなさすぎ!
- 文法の勉強しなさすぎ!
- ミスをしてしまう!
- 時間配分ができていない!
- 文章を読むのが遅い!!
- 戦う前から苦手意識に負けている!
1 読解を技術として捉えていない!
中学受験国語の長文読解というのは、技術の結晶なのです。ただ漫然とやるだけではできるようになりません。
無能な指導者がよく言う「そのうちできるようになる」という根拠のない言葉は、幻想にすぎません。
国語を克服するためには、まず「読解は技術である」ととらえて追求していく態度が必要です。

2 読む力をつける努力をしていない!
日本語だから読めばわかるという意識では、勝てない!
受験生も指導者も「国語の試験に出てくる文章は日本語だから、なにもしなくても読むことには問題ない」と考える人が多いようです。
しかし多くの苦手受験生は、読みの面から問題があるのです。
たしかに読もうとすれば読めるでしょう。日本語なんですから。
しかし、本番の入試では、時間的に1回しか文章を読むことができません。あなたのお子様は、1回の読みで筆者の言いたいことを把握することができるでしょうか?
一回の読みでどれだけ自分のものにするか
その1回の読みで、どれだけポイントを押さえるかが勝負なのです。
そしてその力がなければ、いくら解き方を学んでもあまり効果はありません。
そういう意味で、1回で読みとる力を育成することについて、目を向けなくてはいけません。
私は「1回の読みで」というところに非常にこだわっています。

3 カンやフィーリングで答えている!
できない子ほど、「カンやフィーリングに頼って解いている」という傾向があります。というか、おそらく本当のやり方が分かっていないんでしょうね。
かわいそうですが、この状況では苦しいばかりで。どれだけやっても努力は結果に繋がりません。
もし家庭教師や個別をつけていて、それでも自分の子供がこのように説いているのだとしたら、その担当教師は相当罪深いと思います。それくらい当たり前で、基本的なお話ですが、とにかくまずこの癖を止めさせる必要があります。

4 語彙の勉強しなさすぎ!
テクニックとは別に、成績優秀者と不振者との間には語彙力にも大きな差があることが多いです。おそらく、国語に対する好き嫌いの感情や知らないことばへの興味、日頃読む本の種類や量が影響しているかもしれません。
語彙力は読解において必要不可欠なものですが、語彙と言っても無限にありますので、こればかり勉強するわけには行きません。
したがって語彙学習には工夫が必要です。
たとえば読解に影響しやすい語彙の種類に絞って勉強するのも一つの手です。
読解問題に特に影響出やすいものは、慣用句とキーワードになりやすい外来語です。
慣用句の知識は読解問題に使われやすいので点数に直結しますし、ちょっとした最近の外来語などはその語を知っているかどうかで読解に関係してしまいますので、注意が必要です。

5 文法の勉強しなさすぎ!
文法の出題なんてたかが知れています。出たところで数点にしかなりませんし、出ない場合もあります。だから、多くの受験生は文法をすごく軽視します。ほとんどの人はたいした勉強をしません。
しかし、読解の基礎は文法でもあるのです。
接続詞だったり、助詞や助動詞の使われ方が読解を解く際の手がかりになったりするのです。多くの人は文章の雰囲気で解こうとします。だから確信を持って正解を得ることは少ない。しかしこういう目に見える言葉を利用して正解を得た場合はかなり確信度の高い正解になりえます。
こういうことが続けば、実力で国語の高得点を取ることができるようになります。
つまり日本語の文章を使った試験なので、日本語のルールに則った正解は一番強いのです。それなのに知識としての出題がないだけで勉強をしない。
細かいところまで勉強しなくてもよいかと思いますが、ざっと一気に体系をつかんで頭に入れれば、文法というのは読解にも非常に役立ちます。
6 ミスをしてしまう!
国語という教科はすべての教科の中で最もケアレスミスに気が付きにくい教科です。
生徒と一緒にテストの答案を分析すると、読解問題の中にいくつものケアレスミスを見つけ出すことができます。しかしその多くが、本人はミスであることに気がつきません。
なぜなら国語のケアレスミスの大半は問題文に関連するのですが、問題文の用語は文章と違い用語は難しくないので「ちゃんと読めてる」という認識が本人の中にあるからです。
しかしそこが落とし穴です。問題文の中に書いてある指示や条件など誤解をしたり、ちょっとした言葉を見落としたりで、根拠まで行き着いていながら結果的に間違えることが多数あるのです。
このように、国語のケアレスミスは自覚がないことが多いため、また同じミスを何度も何度も繰り返します。これが非常に恐ろしいことです。ほぼ正解に来ているのに5点10点失っている生徒が非常に多いのです。
7 時間配分ができていない!
テストを受けてもいつも時間が足りなくなる現象が続く場合は、すぐに改善をしなくてはいけません。なぜなら時間不足ということは答えが白紙の問いがあるわけで、それは紛れもなく0点だからです。間違いなくライバルから大きな差をつけられています。
しかしこの「時間不足現象」の原因は多数考えられます。意外に奥が深いのですが、その中でも一つ大きな原因を指摘すれば、「時間配分ができていない」ということが挙げられます。
時間配分というのは、限られた時間をどの問題に何分当てるかということを計画し実行していくことを指します。ただし多くの受験生は、その概念すらありません。「時間配分?何?」って感じだと思います。
いきあたりばったりという進め方が続けば、いつまでも状況は変わらないでしょう。それどころか、時間不足に慣れてしまうと、脳のリズムがそれになれてしまいなかなか改善が難しくなります。

8 文章を読むのが遅い!
テストの時間不足の一因として「文章を読むのが遅い」というのが挙げられます。当然テストの制限時間の中には文章を読む時間も含まれるので、文章を読むのが遅ければ時間がかかる分、問題を解く時間が少なくなります。
これは大きな問題で、国語の読解問題のあらゆる部分で効いてきます。文章を通しで一回読むだけでなく、問題文を読むのにもまた問いを解くたび文章を部分的に読んでいくことになるので、速読力のなさはいろいろな部分で時間ロスを招きます。
結果として同じ読解力の者であっても、速読力の違いで点数上は大差がついてしまいます。
9 戦う前から苦手意識に負けている!
国語という教科は、受験教科の中で、試験中の精神状態によって最も影響が出る教科です。
はじめから苦手意識を持って試験に望むと、どうしても悪い方に頭がいってしまい、点数は大きく落とすことが多いです。「今日もうまくいかないんではないか」という気持ちが、読解のスピードを鈍らせ、カンでやるにも間違えた方向に使ってしまいます。
試験に臨む前に、苦手意識を克服する必要があります。

改善法
最も手っ取り早い方法は、長文読解のテクニックを根本から学ぶこと!
なんやかんや言っても、結局は長文読解のテクニックをプロ中のプロから学ぶことです。いろいろなことを考えめぐらしても、結局はそこに至ってしまいます。
私も国語苦手者ばかり指導研究した集大成として、長文読解のテクニックを指導するオンライン講座を開講しています。下の図をクリックいただけたら詳細説明になりますのでご参考にしてください。実際の授業動画もございます。
国語のケアレスミスだけを改善したければ
「とりあえず読解力はそこそこあるし、国語の成績はまあまあだ。しかしケアレスミスについては気になる」ということでしたら、これも私が長年指導しているケアレスミスの防止法を具体的にまとめた動画教材で学ぶのが一番早くて効果的です。
さっさとこれで学んで、どんどんテスト等で使って身につけてしまうことがおすすめです。算数のケアレスミスの対策についても収録されています。また国語のケアレスミス防止法については上記の「国語記号化読解術」講座の中でも触れています。
語彙力をつけたい
語彙力で最も得点に絡むのはズバリ「慣用句」です。但し、他教科や国語の読解の勉強に追われて、語彙の勉強にわざわざ時間を費やすことのできる受験生は稀ではないかと思われます。
ですから少ない時間で最大の効果を上げることが求められます。
そこで、中学受験を題材にした爆笑小説でありながら中学受験に出る慣用句はほぼ収録して学べる教材を作りました。勉強の合間に趣味感覚で読んでもらい「勉強している」感なく、慣用句の学習が可能です。詳細は以下の画像をクリックしてください。
文法をざっと学びたい!速読力をつけたい!
文法の学習と速読力の訓練には一石二鳥で叶える教材があります。私が作った「授業&脳プレス 縦書き速読&国語文法」という教材です。
わずか数時間の学習で、他に何も必要ないくらい国語の文法知識が学べます。
理解するための説明授業だけでなく、暗記するための脳プレス、演習問題及び演習解説授業が入っていますので、「理解→記憶→演習」が一気にこれ一つでできてしまいます。